初めての方へ
気軽に楽しめる!お香について
お香と聞くと仏前で焚く“お線香”をイメージされる方もいらっしゃると思います。
実はお線香、お焼香、香木、練香、匂い袋などのすべてを『お香』呼びます。
ですが、ここでご紹介するのは”お部屋炊き用のお香“と、なっております。
仏前で使うお線香とお部屋炊き用のお香では材料も作り方も基本は同じなので、リラックスできる香りのお線香を部屋炊き用としてお使いの方もいらっしゃいます。
「使い方が良く分からない」「どうやって楽しめばいいのかな」と初めての方はわからないことばかりだと思います。こちらではお香の使い方はもちろん、お香の種類や必要な道具をご紹介いたします。
〇お香は大きく分けると3種類に分類されます
当店の取扱商品の中で1番多く置いてあるアイテムです。煙とともに薫る御香です。
一番ポピュラーなお香で、室内線香、仏事線香など、目的によって様々な種類や長さがあります。燃焼時間は長さに比例しますが、長いものは折るなどして時間の調整ができて便利です。
燃えている面積が均一なので、香りも均一に広がります。
円錐の先端に火をつけます。下にいくほど燃える面積が広くなるので、香りも徐々に強くなります。短時間で香りを得たい時に便利です。
また、灰がそのままの形で残るので散らばる心配がありません。
渦を巻いているので、燃焼時間が長く、広いお部屋や空気の流れの多い場所などに適しています。
途中で消したい時は折ったり、書類などを挟む金属製のクリップなどで消したい部分を挟んでおけば大丈夫。
財布やかばんに忍ばせて移り香を楽しむ『匂香(匂い袋・サシェなど)』や、手の甲や首元などに直塗りして体温で薫らせる『塗香』などがあります。
匂い香(丁子・甘松・竜脳・白檀などの香料を刻んで調合したもの)が袋の中に入っています。衣服に芳香を移し、同時に忌避効果も利用する香嚢の一種。
御本尊にお供えしたり、修行者が身体に塗ったりして身を浄め、邪気を近づけないために用いる粉末のお香です。一般にも写経を行う際に用いられます。
薄型なので名刺入れの中や手紙、プレゼントの中にしのばせてお使い下さい。ほんのりとした香りがうつります。また、化粧ポーチやペンケース等に入れてもお楽しみいただけます。
■■間接的に熱を加えるタイプ
おこした炭をうずめた香炉で間接的にお香を温めて薫らせる『空薫(そらだき)』や銀葉を使う『聞香(もんこう)』という方法があります。
また電熱の力でお香の香りを出す、『電子香炉』を使う方法もあります。この方法で楽しめるお香は『香木』『練香』『印香』などがあります。
香木(こうぼく)
香木のたき方には、繊細な香りの味わいを鑑賞する「聞香」と、お部屋の空気を彩る「空薫」があります。
目的に合わせて、たき方や用具も使いわけます。

練香(ねりこう)
粉末にした各種の香料に蜜や梅肉を加えて練り上げ、一定期間壺の中で熟成させた丸薬状のお香。王朝文学にも「薫物」として登場します。
現代では、主に茶の湯の席で用いられます。

印香(いんこう)
配合した香料を梅花形など様々な形に押し固めたお香です。
熱灰の上にのせて薫じます。

〇お香の焚き方・使い方
お香を焚く時は『香炉』『香立て』のいずれかを使います。どちらの道具も陶器・磁器・真鍮製・錫製などなど不燃性の素材で作られており、それぞれのメリットがあります。
■■香炉の使い方
香炉でお香を焚くには【灰が必要タイプ】と【香立てを置いて使うタイプ】があります。

【灰が必要タイプ】
香炉の7~8分目まで灰を入れて軽く押さえます。灰が柔らかすぎるとお香を立て倒れてしまうことがあるからです。コーンや渦巻のお香は灰の上にのせて焚きます。※灰にもいろいろ種類がございますのでコーンや渦巻タイプの灰への直置き使用がむかないものもございます。あまりおすすめしておりません。

【香立てを置いて使うタイプ】
香炉の中に香立て置き、お香を立てて(または置いて)使用します。
ふた付きの香炉を使用する際はふたを開けて使用しましょう。ふたを閉じたまま使用するよりも燃えがよく、また香炉のふた裏が汚れるのを防ぎます。また、かぶせて使うタイプの香炉もございますのでご購入前・ご使用前にお確かめください。
■■香立について
香立てでお香を焚くには、灰を受けるための不燃性のお皿を用意します。
香皿は真上・真横から見てお香がはみ出ないくらいのサイズがおすすめです。スティック用の香立ては穴にお香を差して使用します。穴の大きさは香立てによって異なるので、使うお香の太さに合っているか確認してから使います。
販売されている香立てはスティック用が多くみられます。
コーンや渦巻用の香立ては商品自体に専用香立てや不燃マットがついてくることが多いですが、ご購入前に確認しておくといいですね。
スティックについては、香立てにささっている部分のお香は燃え残ります。お皿の上に落ちた灰はお香の火が消えたのを確認してから片付けましょう。
香立ては安価でお求め頂けます。いろいろなデザインを香炉よりも手軽に楽しみやすいということや、灰が不要という点、扱いやすいという方が多いようです。香皿は家庭にある陶器製の皿などでも代用でき、手軽に始めやすいのも魅力的ですね。
〇お香を焚くときは
焚く場所の周りには可燃性のものはおかず、風が直接当たらない平らな場所で焚くようにしましょう。
【 ご確認ください!! 】
・香炉でお香を立てて焚く時は連続して使用しない。→灰の中に残り火があると次のお香が倒れる原因となる。
・香炉で一度に複数本焚く時は一本一本離して使用する。→近すぎると火移りでお香が倒れる原因となる。
・お香が完全に燃え尽きるまでは側を離れないようにしましょう。
〇お香の保管方法
お香は日光と湿気が苦手です。直射日光の当たる場所や高温多湿の場所での保管は避けるようにしましょう。
ご使用環境によっても経年後や熱によっても香りが変わることもあります。
乾燥を避けるため密封できる容器やチャック式の袋などに入れて保管してください。水分はもちろんのこと、急激な気温の変化による結露もカビの原因になりやすいです。
〇お香の活用法
純粋に香りを楽しむのも素敵な時間ですが、さまざまな楽しみ方があります。日常にほんの少しのエッセンスを加えてみるのはいかがでしょうか。

お出迎えに
旅館や料亭などの玄関先でお香の香りがしたことはありませんか。
来客のタイミングに合わせてお香を焚いたり、下駄箱の上などに匂い袋を置いたり(置香)してお客様をお迎えするのはいかがでしょうか。

リラックスタイムに
趣味の時間に香りを楽しむのもおすすめです。読書や音楽を聴きながら、フットバスをしながらさらにリラックスもいいですよね。日常に使えるタイミングは結構あります。また、旅行先にお気に入りの香りを持っていく方もいらっしゃるようです。

ほのかに香る
衣替えの収納ケースや洋服ダンスに匂い袋を忍ばせて。ほのかな香りが服やハンカチに移り、身に着けるとやさしい香水のように香りが漂います。
外出先でもふとした瞬間に香りを感じられます。

空間の浄化に
部屋の掃除後にお香を焚くと、空気が一層引き締められるように感じるのでおすすめです。狭い空間で焚く場合は、こもりやすいので煙ひかえめのお香を選ばれるといいでしょう。
お手洗いでお香を焚いている旅館や料亭も見かけます。

タイマー代わりに
決まったサイズのお香の燃焼時間を把握しタイマー代わりに使うなど、香りだけでなく時間を測ることにも使えます。
香りを楽しみながら使えるので、ヨガや禅、マインドフルネスなどでも使われています。

気分転換に
テレワーク・リモートワークなど自宅でのお仕事は時間のメリハリがなくなりがちです。
タイマー代わりにお香を焚いたり、香りで気分転換してオンオフの切替に利用することもできます。
〇香りの系統
当店では、13の系統に分けのご案内もしております。ひとつのお香でも系統が2つあてはまるものもございます。
各商品ページに『香りの系統』がついておりますが、『どんな香り?』って方もいらっしゃいますよね。ご参考までにご覧ください。
クラシカル系 ⇒白檀、沈香など伝統的なお香の香り
フローラル系 ⇒甘く、華やかな花の香り
グリーン系 ⇒竹林や草原をイメージした香り
マリン系 ⇒海や水をイメージした香り
ウッディ(樹木系)系⇒桧や白檀などをベースにした落ち着いた香り
レジン(樹脂系)系⇒樹脂の重みがあるほのかに甘い香り
フルーティー系 ⇒フレッシュな果実の香り
シトラス系 ⇒柚子やグレープフルーツなどの柑橘系の香り
ムスク系 ⇒魅力的な香り
オリエンタル系 ⇒エキゾチックな心休まる香り
スパイシー系 ⇒八角や龍脳、シナモン等をベースにした少しスパイシーな香り
スイーツ系 ⇒バニラやチョコレートなどのお菓子のような甘い香り
その他 ⇒上記のどれにもあてはまらなかった香り
お香を使うのが初めてで「好みの香りが分からない」「いろいろな香りを試してみたい」という方は
アロマなどで嗅いだことのある香りなどのご用意もございますので、イメージしやすい香りから使ってみるのもよし、アソートになっている商品をお選びいただいてその中からお好きな香りを見つけるのもいいですよね。