こんにちは、お香のセレクトショップ「kuyu(クユ)」のスタッフM.Iです。
今日はお香の原料についてご紹介します。
お香が何から、どのように作られているのか……実は私もこの仕事をするまで、あまり深く考えたことはありませんでした。同じ香りのアイテム、アロマオイルなら植物を蒸留したり、圧搾したりして抽出する製法がよく知られていますが、お香の原料や作り方はそれほど周知されていません。
お香の原料として使用される天然香料は数十種類ありますが、今回は中でも代表的な3つの香木原料をご紹介します。
※参考/「香木のきほん図鑑」(世界文化社)、日本香堂ホームページ
- 伽羅(英名:Agarwood)
沈香の一種で、香気や油質の違いにより分類される最高級品。ベトナム中南部の地域でのみ採取される希少な香木ですが、現在は絶滅危惧種。価格も高騰しています。香道では、五味(沈香の香りの表現)をバランスよく感じることができる香りとされ、古くから権力者が好んで収集していたといわれています。
②沈香(英名:Agarwood)
原木には香気がなく、老木や土中に埋没した倒木、枯木のほか虫食いなどさまざまな外的原因で傷つけられた傷害木に真菌類が作用し、長い年月の間に薫香を発する樹脂が生成したものを総称して沈香といいます。沈香は字のごとく水に沈む木。
③白檀(英名:Sandalwood)
白檀科の半寄生の常緑高木で、灰白色で滑らかな樹肌が特徴。葉や樹皮はほとんど香らず、心材部分に甘みのある東洋調には欠かせない芳香があります。変種も多い白檀ですが、インド産のものが高級品とされています。
香りを守るために、今、私たちがすべきこと
香木についてそれぞれ名前は聞いたことはある、という方も多いのではないでしょうか。白檀はサンダルウッドの和名ですが、心材から抽出されるオイルはアロマの精油としても親しまれています。
これらの香木は過度な伐採により貴重な植物となったため、保全管理が必要とされているのだそうです。上質なお香をサスティナブルな未来につなぎ、香の文化を継承していくためにもこの課題について何かできることがないか、すぐに取り組めることを考えて実行したい……お香について知るほどに、そう強く思うようになりました。
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《香りとともに暮らす》
「日々是香日」
香りとともに素敵な毎日を…
自分の気持ちや環境に合わせて香りを愉しむことで、毎日の暮らしに彩りを。ここでは「今日のワタシのための香り選び」をテーマに商品をご紹介します。
LIKE LIKE INCENSE Vol.5
みのり苑 3,850円(税込)
みのり苑は、伝統と歴史、豊かな自然に恵まれた地で、「祈り」と「香り」の文化に真摯に向き合ってお香に携わっています。お手元に届いた「香」の箱を開けたその時から、清らかなお香を味わっていただけるよう願いを込め、お香づくりに励んでおります。天然木そのものだけを使用した上品な香りが特徴です。お手軽に、室内香としてお使いいただけるよう作られています。
どことなく漂ってくるような、素朴でほのかな香りをお楽しみ下さい。
形状:スティック
燃焼時間:約13~15分
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